バンドが生活の中心であり人生である「バンギャ」。推しバンドに全てを捧げる彼女たちに広がる「バンギャってメンヘラじゃね?」と言う偏見。実際にバンギャとメンヘラには非常に多くの共通点が存在します。今回はバンドマンの筆者が「バンギャがメンヘラに多い理由と実態」を解明します。
「バンギャ」とは「バンドギャル」の略
《バンギャ》は「ヴィジュアル系バンド、V系のバンドミュージックを好むギャル(女の子)」通称バンドギャルの略称のこと。
基本的にバンギャはミーハーでバンドの追っかけです。体力や時間に余裕のある女子が中心で、年齢は若く10代後半〜20代前半。
ファッションにも独特な文化があり、「ロリータ系」や「パンク系」、「ゴシック系」など好きなバンドの色がバンギャの服装に個性として出てくることも多いです。
とにかくヴィジュアル系バンドが大好きで、生活の中で大きなウエイトをバンドに捧げる女性です。
呼び方の派生系が多い
《バンギャ》という呼び方は単純な略称。
バンド界隈の似たような雰囲気の人物像から派生して、色々呼び方が増えたり変わったりしていきます。
例えば男のバンド好きははバンドギャル男を略して「ギャ男」。
バンギャの年齢が上がってくるとおばさん+バンギャで「オバンギャ」。
他にもコテコテの格好の「コテギャ」、オタクと兼任の「オタギャ」など、様々な呼ばれ方がありますね。
とりあえず最後は”ギャ”にしておけば良いんじゃねえ感が満載です。
バンギャとメンヘラの関連性
《バンギャ》と関連があると言われがちな《メンヘラ》。
ヴィジュアル系バンドの醸し出す「どことない”闇”」が“病み”を引き寄せてるんじゃないか…。
という噂があるくらい「メンヘラはバンギャに多く」、「バンギャはメンヘラに多い」です。
バンギャとメンヘラの共通点
「バンギャ=メンヘラ」は偏見とは言い切れないくらいに似た要素を抱えています。
「特別」や「個性」を追い求める
人と違ったものに”価値”を感じる《バンギャ》は「自分だけ」という特別を深く追い求めていきます。
周りの「その他大勢の人間とは違うんだ!」という意識からか、「服装」や「髪型」などどこか強く個性を追い求めて“オンリーワン”であろうとする傾向があります。
好きな人や誰かに「特別扱い」されたいのは世の女の子の常です。
バンギャもメンヘラも《大好きな人へ個性をアピールする》ことで、「何か違う」と認めて欲しい生き物なんです。
恋愛対象に依存する
大好きな人が頭の中を埋め尽くしてしまい、依存してしまうのはメンヘラによくある特徴です。
ヴィジュアル系バンドのメンバーは当然見た目にも気を使っているためカッコいい男性が多いので、バンギャも応援を越えてガチ恋に落ちてしまうことも。
そのうちバンドのメンバーも、すっかり恋愛対象になってしまい…。
大好きなメンバーや一押しのバンドに完全に依存してしまうのです。
ストーカー気質
「大好きな人のことなら全てを知っておきたい!」
ストーカー気質なほどの好奇心旺盛なところは《バンギャ》も《メンヘラ》も全く同じ。
SNS投稿や出演するイベントは全てチェック。
「本人以上にその人の事を知ってるんじゃないか」というくらい隅々まで見ています。
度を越した人はSNSの投稿や写真から、行きそうな場所やいる場所を割り出して先回りし、接触を測ることもあります。完全にストーカーです。
《ファン》と《ストーカー》は本当に紙一重なので、注意してください。マナーとして相手に迷惑が掛からないような配慮は忘れないようにしましょう。
好きな人・好きなバンドが最優先
「推しが(好きな人)が新しく出演予定出来たんだって!だからごめん遊べなくなっちゃった!」
バンギャは好きな人に会えるとなるとドタキャンもしばしば。
好きな人のためなら全てを犠牲に出来ると本気で思っているため、予定を決める際は友達や恋人よりも好きな人が最優先になりがちです。
仕事だろうと用事だろうと投げ出して、好きな人のために尽くすのがメンヘラとバンギャです。
世界観にも病みが見え隠れする
イケメン達の奏でる激しい音楽の中に、どことなく見えてくる暗さが堪らないとヴィジュアル系を応援するバンギャは多いもの。
ヴィジュアル系の音楽では”病んでる人”を題材にした曲も実は多く、ストーカーやメンヘラが関わってくる曲などは怖いものみたさに実は一般の人にも人気があります。
世界観に没頭して歌詞のようにダークな発言をしてみたり、バンドに浸りきった結果本物のメンヘラへと化けてしまう人もいるのだとか…。
現実逃避しがち
辛いことがあった時には誰しも逃げ場が欲しいもの。
生きてるだけで苦難が絶えないメンヘラにとっては逃げ場は特に大事です。
普通の人でも何か嫌なことがあった時には、大好きな音楽に浸ったり共感できる歌詞に涙を流したりしてストレス発散する事があると思います。
バンギャもメンヘラも同じく、現実という壁に当たってしまった時は音の中や夢の中へ逃げることで安心を取り戻しているのです。
衝動や理想と現実のバランスが取りきれない
大好きなアーティストの恋人になりたい!という一見無謀な願望や衝動と、実際に自分に起きている現実の違いにバランスが取れないバンギャもいます。
理想と現実にうまく折り合いをつけられないのはメンヘラも同じ。
感情の振り幅が激しい
大好きな人に会えた瞬間、好き過ぎてもはや抑えきれない。涙を流すレベルの人もいるのがバンギャです。
メンヘラもそれくらいに感情が大きくブレるので、怒っていたかと思えばいきなり機嫌を直して笑い出したり情緒不安定。
子供っぽく素直な一面なのかもしれませんが…。安定感の無さが恐ろしく映ることも。
知ったかぶりや分かったふりに厳しい
好きな人やものに対してどこまでも細かいところまで知っているのは「粘着気質」な彼女たちなら当たり前。
「本当にこのバンドの良さがわかるの?」という質問に満足できる答えが返せないと、知ったかぶりだと烙印を押されて叩かれることになることもしばしば。
下手に分かったフリをすると彼女らの「ミーハー撲滅運動」の礎にされてしまうので、語りかける時は十分知識をつけてから挑むようにしましょう。
スルーできないレベルでの中二病
アーティストの影響を受けて怪我もしていないのに手に包帯を巻いていたり、アクセサリーをじゃらじゃら身に着けてみたりと中二病感のあるファッションをするバンギャ。
彼氏に対しても「その格好まだ地味じゃない?もっと腕にシルバー巻くとかさ!」と謎の発言で派手な格好を強要してきたりと拗らせたファッションを押し付けてきたら末期です。
独特の世界観を持つのも個性であり大事ですが…。
《周りから理解されないほどの世界観》は自ら恋愛のハードルをあげることになります。
闇(病み)の世界の住人に染まり切らないようにしましょう。
バンギャとうまく付き合うには
バンドに命を賭けている彼女らを縛り付けるのはやめましょう。お互いに《干渉しすぎない》のが仲良く付き合うためのコツです。
好きなものに理解を示してあげる
独特な世界観を持っているヴィジュアル系バンド。
そんなヴィジュアル系にハマるバンギャもまた独特な好みがあったり癖があります。
ですが理解出来ないからと彼女らの世界観や好きなものを否定してしまったり嫌がってしまっては、いつまでも仲良くなることは難しいでしょう。
なのでバンギャの好きなものは《否定しないこと》。
少しづつで良いので、好きなものに対して理解をしてあげましょう。
そうして彼女たちの好きなものに自分も触れていたら、いつの間にか好きになって一緒に楽しめるようになれるはずです。
ライブや遠征を束縛しない
バンギャにとって一番の優先事項は《大好きなバンドのライブを観に行く》こと。
彼女たちを縛り付けてしまうと、どれだけそれまで穏やかな関係を築いていても一転してもの凄い勢いで噛みつかれることになります。
寂しい気持ちはグッとこらえてライブや遠征に送り出してあげましょう。
広い心で接した方が結果的に彼女たちの好感度も上がります。
アーティストに対して嫉妬しない
アーティストに依存しきってしまったバンギャはこちらよりもアーティストを優先して予定を組んだり時間を使いますが、ヤキモチを焼かないようにしましょう。
彼女たちは決して、あなたのことが嫌いなわけではありません。
ですが、極論彼氏よりも好きなものや大切なことがあるのがバンギャ達。
アーティストに対して嫉妬してしまう気持ちもあるかもしれませんが、嫉妬感情や「そんなのより自分を構ってくれ」を口にしてしまうとバンギャとの関係は一気に悪くなります。
グッと堪えて、彼女たちがいない間は自分で楽しめるものを探しましょう。
大好きな人のためなら全てを捧げるバンギャとメンヘラ
バンギャは推しのバンドへ。メンヘラは大好きな人へ。
どちらも人生を賭けて、愛する人のため全てを捧げていくのが一番大きな共通点です。
後先も考えずに好きな人のためにお金を使っていく姿はいっそ清々しさを覚えるくらいではないでしょうか。
バンギャは大好きなバンドと共に華々しく輝いて、バンドと共に散っていくという一瞬を彩る打ち上げ花火のような人生を送ります。
一瞬に全てを賭けて今を生きる、彼女らの邪魔をしてはいけません。