仕事場の人にキュンときたこと、きっとみんな一度や二度はあるはず。職場の人を好きになり、お付き合いへと発展する「社内恋愛」。自由に恋愛することが自然な今でも、禁止されている企業が意外と多いんですよね。誰もが一度は思う「なぜ社内恋愛が禁止されているのか?」問題を解説します
『社内恋愛』は起こりやすい恋愛
社内恋愛は心理学的には「非常に起こり得やすい恋愛」なんです。
接触頻度が高いから
社内はザイオンス効果(単純接触効果)とも呼ばれる心理状態に陥りやすい空間です。
ザイオンス効果は「接触頻度が多ければ多いほど人は人を信用する」というもの。
会社でほぼ毎日顔を合わせる人は必然的に信頼度が高まり、社内恋愛に発展しやすいと言われています。
相談事が増えるから
同じ社内で仕事をしていれば、必然的に相談事は増えていきます。
そして「悩みや秘密を打ち明ける行為」は、自然とふたりの間柄を親密にさせていくものです。
特に女性が悩んでいる=弱っている時は、意図せず相手のことを良く思ってしまっても仕方ないかもしれません。
社内恋愛に関する法律とかってあるの?
日本は「自由恋愛主義」。基本的に誰と付き合ったとしても咎められることはありません。
なのに”社内恋愛は禁止”という風潮があるのは「男女のトラブルから発生する損害」を気にしているから。
男女の付き合いにトラブルはつきもの。
でも、社内恋愛となれば話は別。
実際に社内恋愛が原因のトラブルから裁判に発展した事例も少なくありません。
裁判に発展したケースの多くは「恋愛そのもの」ではなく「トラブルによって生じた損害」について問われているもの。
社内恋愛=違法ではありません。
就業規則でも直ちに罰則を与えることは難しい
実は、会社ごとに定められている「就業規則」の中で「社内恋愛禁止」にすることは可能なんです。
ただし、実際に処分を下すことは意外と難しい。
「社内の風紀を乱した」という理由での処分は滅多になく、仮に規則として明文化されていても「健全に付き合う分には」問題がナシ。
”部署転換”のような制裁も基本的には禁止。業務上必要でなければ、反発が可能です。
社内恋愛を会社が禁止している理由とは
社内恋愛を禁止することはできない。
でも社内恋愛を禁止している会社は多いですよね。
え、それってイチャイチャしているところを見られたくないから?
実は、社内恋愛を禁止するのには、理由があります。
社内風紀を乱さないため
心当たりあるかもしれませんが、職場でいちゃいちゃしてる姿を見ると著しくやる気が削がれます。
もちろん「バレなきゃ良い」という話ではありますが、隠していても独特の空気は伝わってます。
メリハリがつけられる人ばかりでないから社内恋愛は禁止されているのです。
確かに会社側からしても、お客さんの前でラブラブな空気を出されても困りますよね。
別れた時に起こる問題を懸念しているから
男女が別れるときにはトラブルがつきもの。
「離婚の話し合い」や「ストーカー」etc…。場合によっては裁判にも発展しますよね。
会社としても厄介ごとは起こしたくないですし、「別れた二人が同じ職場にいる」という状況が厄介なのは火を見るよりも明らか。
仮に問題にならなくとも、別れたばかりであれば二人とも仕事に手がつかない状態。
「仕事の効率が下がるリスクを避けたい」と思うのは当然でしょう。
逆に結婚までいければ会社側から見て別れるリスクはかなり減るため、会社も祝福してくれるでしょう。
情報漏洩のリスクがあるから
社外の人と付き合うなら情報漏洩リスクがあるのは当然の話だと理解できますよね。
同じ社内で働いていたとしても部署間で秘密にしておかなければいけない情報はあり、漏洩リスクは存在するのです。
ハニトラ(ハニートラップ)のリスクはやっぱり想定しますから。
依怙贔屓等の不正を行わないため
好きな人には意図せずとも「特別扱い」をしてしまうことってありますよね。
社内恋愛では、上司部下で恋愛関係になってしまうこともあり…。
どうしても人事評価や責任といった部分で、不公平になってしまいがちです。
「不当な評価で悩む人を出さないため」にも、社内恋愛を禁止したい会社は多い傾向にあります。
社内恋愛は自由だけど、節度は持って
「身近な頼りになる男性」「頼ってくれる女性」に対して好感を持つことは、当然。
親密に付き合う男女には何があってもおかしくありません。
社内恋愛では健全で真面目な交際を心がければ問題ありませんが、大人はあくまで自己責任ですよ。