親の言うことを聞かない子供は”親不孝もの”。はたして、本当にそうなのでしょうか?親の言葉に縛られてしまった人も、親の言う通りに生きて成功した人もいるはず。「親の意見を聞いて正解だった人」と「親の意見を聞かなくて正解だった人」の意見を元に、親の言うことを聞かないと本当に親不孝なのか、解説します。
「親の言うことは絶対」は本当に正しいの?
子供の頃に何回聞かされたか、わからないほど言われたこと。
「親の言うこと聞きなさい」
「親の言うことが聞けないのか」
「何もわからない子供が」
親の言うことを聞く子は”良い子”。違うことをやると”悪い子”。
親の言うことを聞くことが、本当に正しいことなのでしょうか?
「親の言うことを聞かなくて正解だった人」と「聞いて正解だった人」の意見をご紹介します。
親の言うことを聞かない子供は、親不孝もの?
親の言うことを聞かない子供=親不孝者かどうか。
結論としては、「別にそんなことない」が答えでしょう。
そもそも『親不孝』とはなんなのでしょうか?
親を大切にしないで、心配や迷惑をかけること。また、そのさまや、その人。「親不孝な娘」
引用:コトバンク
つまり親不孝とは、「親を大切にしない」こと、そして「親に心配や迷惑をかける」子供のこと。
親の言うことを聞かずとも、親を大切にして、きちんと親に迷惑かけずに自立していれば…。
それは「親不孝ではない」と言えるでしょう。
もちろん親の言うことを聞かずに、迷惑をかけることがあれば、それは間違いなく親不孝。
言うことを聞かない=イコール親不孝ではありません。
親の言うことを聞かなくて正解だった人
親は良くも悪くも、自分の価値観を作る人。
どうしても、親の影響は受けてしまいます。
親の言うことを聞かなくて正解だった人の意見を元に、ご紹介します。
適当なことを言う親だった
宿題終わったらご褒美にケーキくれるって言ってたはずが、宿題終わったら「ケーキなんて買ってない」と言われたことがあります笑
(20代前半 男性)
そもそも適当なことしか言わない親なら、まともに取り合う必要もないです。
子供は、親の姿を見て育ちます。
親がいい加減なことを言っていたり、支離滅裂なことを言うようであれば、子供にも悪影響が出るのは必然。
- 約束を守らない父親
- 良い加減な性格の母親
- 子供にまで嘘をつく親
答えてくれた方は「責任感がない親を反面教師にしていた」と語っていました。
常識を盾にする親だった
「世間を知らないくせに偉そうに」「親の言うこと聞くのは常識だろ」が父親の口癖でした。
(10代後半 女性)
”常識”という言葉を盾に、自分の言うことを聞かせようとする親を持つ人も多いです。
もちろん、常識にも
- 明らかに間違ったことをした時
- 自分と違う価値観の時
二種類ありますよね。
前者の「明らかに違っていた時」なら、「みんなそうしているよ」と諭すように教えようとしているのかもしれません。
でも、「自分と違う価値観の時」の「常識でしょ」は”お前は常識外れ”という誹謗中傷。
たとえ相手が自分の両親だったとしても、価値観を押し付ける親の元で育つのは嫌ですよね。
「言うことを聞かせたい」だけの親だった
「ことあるごとに親に反対されて、いつの間にか自分で何かを選ぶことができなくなっちゃってます」
(20代前半 女性)
何をしようとしても「ただ反対される」だけ。
奴隷を作るかのように、行動制限してくる親に育てられた人もいます。
本人からしてみれば「優しく守ってあげてる」かもしれませんが、される側からしたら窮屈に感じる人も多いよう。
実際、親を”鬱陶しく感じる”人って多いですよね。
親が知らない世界に飛び出せた
「この仕事だけは絶対するな」って言われた仕事が、普通に楽しかった時。
(20代 男性)
親の言うことを聞かなくて正解だった人の中でも、割と多かったのがこちら。
『親に逆らって自分で進んだ道が正解だった』パターン。
自分が上手くいったことを、子供に教えるのは当然。
だけど、イコール「本人が幸せ」であるかは別です。
「聞いておけばよかった」という人もいたので、人によるところが大きいのは否めませんが…。
親が決めた道を進むだけが幸せになる方法ではないことは、明確ですね。
親の言うことを聞いて正解だった人
「親の言うことは絶対じゃないでしょ」
とはいえ、長生きする先輩として、知識や経験を教えてくれる人が身近にいるのは、ありがたいことです。
特に親がしっかりとした性格だったり、本当に教えるのが上手な人であれば、人生において役に立つのもまた事実。
親の言うことを聞いて正解だった人の意見も、ご紹介します。
危険を回避できた
「この仕事じゃなくて他(の会社)にしたほうが良い」って言われた会社が本当に潰れた時、「あーよかった」って感謝しました。
(20代 男性)
親のアドバイスや経験談から、失敗を回避できたパターン。
自分よりも確実に親の方が長生きし、さまざまな経験をしているのは当然のこと。
親自身が経験した失敗や、ミスをなくすための方法をアドバイスとして聴けるのは、もちろん理想的です。
人生の先をいく先輩として、親が頼りになる存在だと幸せですよね。
経験していないことを経験させる親だった
「とりあえずやってみろ」で買ってもらったギターが趣味になって、友達ができた。
(20代 男性)
何事も経験しなければ、理解できませんよね。
子供に体験してないことをさせるタイプの親だった場合、学校では学べないようなことを学べます。
好奇心や知識欲がほどよく刺激されるので、行動力やモチベーションも高くなりやすい。
「子供には旅をさせろ」タイプの親がいる子供は、大人になった後に親に感謝する傾向があります。
他の子供より進んだ教育を受けられた
小学生の頃から1〜2年先の勉強を教えてもらったおかげで、意識して努力しなくても勉強は常に学年トップクラスでいられた
(10代 男性)
教育熱心だったり、子供の将来を考えたりするタイプの親の場合、子供に進んだ教育を受けさせることも多いでしょう。
筆者の親もそのタイプで、幼稚園に上がる頃には小学校1〜2年生の勉強を教えてもらいました。
もちろん、良い面でもあり、悪い面でもあります。
子供がプレッシャーに感じないように教えていれば良いですが、教育熱心がすぎて圧迫感を与えてしまうこともあります。
回答者の場合、親の教育方法が良かったか、回答者自身がプレッシャーに感じなかったからかもしれません。
「親の」と「絶対」は抜いて判断しよう
親の言うことは、必ずしも正しいわけじゃありません。
でも、親の言うことだから間違ってると言うわけでもありません。
あくまでも一意見として、人生の先を行く先輩からの助言くらいに思っておくと良いですね。
もし親の意見を素直に取り入れられたら、あなたの方が大人だから。